<   2011年 06月 ( 2 )   > この月の画像一覧
唇と頤(オトガイ)孔
 皆さんは体の中で唇がどんなに敏感な部分かよくご存知でしょう。唇は美味しいものを食べる時も、また最愛の異性と接吻する時も、最も敏感に感じる場所です。その最も感じる唇の下の方を支配しているのが、頤(オトガイ)神経という重要な神経です。このオトガイ神経が顔のどこを走っているかというと、最初の画像の説明にあるように、下顎骨にあるオトガイ孔という骨の穴を通っているのです。オトガイ神経は下顎骨の中を通っている大きな下歯槽神経が下顎第二小臼歯の下方で枝分かれして、オトガイ孔から出てきます。二番目のCTの画像からも分かるように、硬い皮質骨がこの神経を管状になって包んでいるのです。ですからこの場所にもしインプラントを埋入する場合は、下顎骨の下部に存在している下歯槽神経とこのオトガイ神経の双方に損傷を与えないように細心の注意が必要なのです。この部位のインプラントの埋入が下顎では最も難しいといわれる所以です。特にインプラントを入れる三次元的な方向が重要です。そのために手術を行う場合は、綿密なレントゲンの診断とCTの解析診断が必要になるのです。
a0124301_18485666.jpg
a0124301_18491213.jpg
a0124301_18492549.jpg

by tanaka_dental | 2011-06-13 19:38 | インプラント
これが外歯婁です
 歯の根の周囲に起きた歯性化膿性炎のためにできた婁孔が顔面の皮膚の外にできるのが、外歯婁です。この婁という漢字は本当はもっと複雑で病ダレが付いているのですが、専門用語であるためうまく変換できません。申し訳ないです。最初の画像をご覧になってください。歯根の周囲にできた化膿性の炎症の膿がじくじくと顔面の皮膚から出てくる外歯婁は、戦前戦後はしばしば見られていましたが、現在ではほとんど見られなくなりました。九十の齢を過ぎたこの患者さんが、私の医院では初めての外歯婁の患者さんです。普段はとても元気な患者さんですが、顎の下に変わった腫れ物ができてしまいました。皮膚科に行ってみたら、これはどうも歯の方から来ているようだと言われたそうです。レントゲン撮影によって、右下の犬歯の歯根の周囲に嚢胞ができていました。二番目の画像を見てください。歯根の先端に膿の袋ができています。これが原因でした。この歯の根を取り除くことにより、外歯婁はきれいに治癒していきました。最後の画像がその写真です。
a0124301_1619397.jpg
a0124301_16201556.jpg
a0124301_1621224.jpg

by tanaka_dental | 2011-06-12 16:34 | 口腔外科